IT用語『gzip』を徹底解説!

ITの初心者
先生、『gzip』という用語は一体どういった意味を持つのでしょうか?

IT・PC専門家
gzipは、Webページや画像、さらにはさまざまなデータを圧縮して、より効率的に転送するためのファイルフォーマットなんですよ。

ITの初心者
なるほど。圧縮が行われることで、データのサイズが小さくなるということですね?

IT・PC専門家
その通りです。データを圧縮することで、転送にかかる時間が大幅に短縮されるため、結果的にWebページの表示速度が向上するのです。
gzipとは。
IT用語「gzip」について詳しく解説します。読み方は「ジーザップ」です。
『gzip』とは何か
ここでは、IT用語「gzip」が具体的にどのようなものであるのかを分かりやすく解説します。gzipは、ウェブサイトやファイルからデータを圧縮するために広く利用されている一般的なアルゴリズムです。この圧縮技術を利用することで、データサイズが小さくなり、ウェブサイトの読み込み時間が短縮され、ファイルの転送時間を大幅に節約することが可能になります。特に、gzipはサーバーとクライアント間で行われるHTTP通信において広く使用されており、これによりWebページの読み込み速度が向上し、ユーザー体験が改善されるのです。
『gzip』の仕組み
「gzip」の仕組み
gzipは、複数のファイルを一つの圧縮ファイルにまとめるための圧縮アルゴリズムです。このプロセスには、LZ77とハフマン符号化という二つの手法が巧妙に組み合わされています。LZ77は、同じデータの繰り返しを特定し、それを単一の参照に置き換えることで圧縮率を向上させる技術です。一方、ハフマン符号化は、よく使用される文字には短いコードを割り当て、逆にあまり使用されない文字には長いコードを割り当てることで、さらなる圧縮を実現します。この2つの手法を融合させることにより、gzipは非常に効率的な圧縮を達成しているのです。
『gzip』のメリット
gzipのメリットは多岐にわたります。まず第一に、Webページの読み込み時間を短縮できる点が挙げられます。gzipは、Webページのコンテンツを圧縮することによって、ユーザーがページをより迅速に表示できるようにします。さらに、帯域幅の節約にも大いに貢献します。圧縮されたファイルは、圧縮されていないファイルと比較してサイズが小さいため、サーバーからブラウザへのデータ転送量が減少します。この効果により、特にモバイルユーザーや低速インターネット接続を利用しているユーザーにとって、貴重な帯域幅を節約することが可能となります。また、gzipは検索エンジン最適化(SEO)にも寄与します。Googleなどの検索エンジンは、ページの読み込み時間が短く、帯域幅消費が少ないサイトを高く評価する傾向があり、そのためgzipを活用することで、Webサイトの検索結果でのランキングを向上させる効果が期待できるのです。
『gzip』の使用方法
-『gzip』の使用方法-
『gzip』を使用する方法は非常にシンプルで、誰でも容易に行うことができます。コマンドプロンプトまたはターミナルを開いて、次のコマンドを入力してください。
gzip ファイル名
これを実行することで、指定したファイルがgzip形式で圧縮されます。圧縮されたファイルには、自動的に「.gz」という拡張子が追加されます。ファイルを展開したい場合には、以下のコマンドを使用します。
gunzip ファイル名.gz
『gzip』と『deflate』の違い
『gzip』と『deflate』の違い
『gzip』と『deflate』は、どちらもデータ圧縮アルゴリズムですが、いくつかの重要な違いがあります。まず、『gzip』は『deflate』を基にしており、ヘッダーやフッターを追加するラッパーフォーマットを使用しています。このため、一般的に『gzip』ファイルは『deflate』ファイルよりも若干サイズが大きくなります。
さらに、『gzip』は固定ブロックサイズを採用していますが、『deflate』は動的ブロックサイズを利用しています。この違いがあるため、『deflate』はデータの変動が激しい場合に『gzip』よりも優れた圧縮率を提供することがあります。しかし、固定ブロックサイズを使用することで、『gzip』は『deflate』に比べて処理が高速に行えるという利点があります。
また、『gzip』は圧縮後にデータが破損していないかを確認するためにチェックサムを生成しますが、『deflate』にはこの機能が搭載されていません。このため、データの完全性を確認する必要がある場合には『gzip』が適しており、一方で処理速度を重視する場合には『deflate』が選ばれることが多いのです。
