壁紙の意味とは?『wallpaper』の意外な語源
ITの初心者
先生、IT用語の『wallpaper』について教えてもらえますか?
IT・PC専門家
これはコンピューターのデスクトップ画面に表示される背景画像のことを指すんだよ。
ITの初心者
なるほど、つまりパソコンの画面の背後に表示される画像ということですね。
IT・PC専門家
その通り。その背景は、デスクトップの見た目をカスタマイズしたり、気分を変えたりするために使われるんだ。
wallpaperとは。
IT用語としての「wallpaper」は、コンピューターやスマートフォンの画面に表示される「壁紙」を意味しています。
『wallpaper』の本当の意味は?
「壁紙」という言葉の語源は、実は「paper(紙)」から来ているわけではありません。17世紀頃のイギリスでは、「wall hanging(壁掛け)」という、布や織物を壁に飾る習慣が流行していました。この「wall hanging」が次第に紙で作られるようになり、それが「wallpaper(壁紙)」と呼ばれるようになったのです。つまり、「wallpaper」の本来の意味は、「壁に貼る紙」ではなく、「壁に飾る布」ということができます。
『wallpaper』の語源と歴史
「wallpaper」という単語は、現在の意味とは異なる背景を持って誕生しました。その語源は18世紀のフランスに遡ります。当時、布や紙に印刷された壁紙が広まり、「papier peint(紙の貼り付け物)」と呼ばれていました。この表現が英語に取り入れられ、「wallpaper」という言葉が誕生したのです。
さらに、19世紀末には紙製品の技術が進歩したことにより、現代の壁紙の原型が成立しました。ただし、当時はまだ壁全体を覆うものではなく、壁に飾るための装飾品として使用されていました。そして、20世紀になると壁紙は次第に普及し、壁を覆う内装材として欠かせないアイテムとなりました。
壁紙の起源は中国にあった?
壁紙の歴史の起源は意外にも中国にあります。壁紙の起源は西暦2世紀の中国にさかのぼり、裕福な人々は当時、家を絹の布地で華やかに飾っていました。この布地の美しいデザインは、次第に紙で作られた壁紙へと進化し、より多くの人々が手に入れやすくなりました。
中国での壁紙は、ただの装飾にとどまらず、身分や富の象徴とされていました。16世紀には、ヨーロッパの探検家たちが中国で見た壁紙の美しさに感動し、その魅力を母国に持ち帰りました。そして、ヨーロッパの貴族階級の間で瞬く間に人気を博したのです。
当初、ヨーロッパでは壁紙は裕福なエリート層の特権でしたが、産業革命の影響により、壁紙は広く普及することになりました。19世紀には、機械による製造が始まり、一般庶民も手頃な価格で壁紙を楽しむことができるようになったのです。
壁紙の普及に貢献した人物
壁紙は部屋の内装を美しく彩るアイテムとして広く知られていますが、実はその歴史の中で実用的な目的でも使用されていました。その普及に大きな影響を与えたのが、フランスの化学者、クロード・ベルニです。
ベルニは1765年に防湿・防水効果を持つ特別な紙の開発に取り組みました。この紙こそが、後に「壁紙」として知られるものになります。当初は主に壁を湿気や汚れから保護するために使用されており、装飾的な目的は後の世に生まれたものでした。しかし、次第に人々は壁紙のデザインに魅了され、さまざまな模様や色柄の壁紙が市場に登場するようになったのです。
現代における壁紙の役割
現代では、壁紙は単に部屋の内装を飾るだけではなく、さまざまな機能的な役割を果たしています。断熱性に優れた壁紙は住宅の省エネルギーに貢献し、防音性の高い壁紙は外部からの騒音を低減し、より快適な生活空間を提供します。また、抗菌や抗ウイルス加工が施された壁紙は、衛生面での安心感を高め、アレルギー対策としても有効です。さらに、撥水・撥油加工が施された壁紙は、汚れや水分に対する耐性を持ち、お手入れも簡単で、長期間にわたって美しい状態を保つことができます。