DNSサーバーとは?仕組みと役割を解説
ITの初心者
DNSサーバーとは一体何なのでしょうか?
IT・PC専門家
それは、コンピューターの名前であるドメイン名と、実際のインターネット上の住所にあたるIPアドレスを結び付ける役割を持つサーバーです。
ITの初心者
その階層構造はどのようになっているのでしょうか?
IT・PC専門家
最上位には、13台のサーバーが存在し、その下に無数のサーバーが連なる構造になっています。
DNSサーバーとは。
DNSサーバーは、インターネットに接続されているパソコンやその他のデバイスに付与されたドメイン名(まるで住所のような存在)と、実際のIPアドレス(インターネット上の具体的な住所)との関連を管理するためのサーバーです。
インターネット上には無数のDNSサーバーが存在し、それらは階層的に構成されています。最上位に位置する13台のサーバーは、世界各地に分散して設置されており、その中の1台は日本にあります。
「DNS」とは「domain name system(ドメインネームシステム)」の略称で、別名として「ネームサーバー」や「ドメインネームサーバー」とも呼ばれています。
DNSサーバーの役割と仕組み
DNSサーバーの役割と仕組み
DNSサーバーは、ドメイン名をIPアドレスに変換するという非常に重要な役割を担っています。この変換は、私たちがウェブサイトにアクセスしたり、メールを送信したりする際に不可欠なプロセスです。もしDNSサーバーが存在しなければ、私たちはドメイン名を入力するだけで特定のウェブサイトにアクセスすることができず、代わりにIPアドレスを手動で入力しなければならなくなります。
DNSサーバーは、ドメイン名とそれに対応するIPアドレスを記録した大規模なデータベースを維持しています。このデータベースは、他のDNSサーバーと連携し、常に最新の状態に保たれています。ユーザーがドメイン名を入力すると、ローカルDNSサーバーがその対応するIPアドレスを検索し、結果をユーザーのブラウザまたはメールクライアントに返します。このプロセスは通常、ほんの数ミリ秒しかかからないため、ユーザーは快適にインターネットを利用することができます。
DNSサーバーの階層構造
DNSサーバーの階層構造は、インターネット上におけるドメイン名の解決をより効率的に行うための重要な仕組みです。この構造は、ルートサーバー、トップレベルドメイン(TLD)サーバー、そしてセカンダリーサーバーから成り立っています。
ルートサーバーは、インターネットの最上位に存在し、すべてのTLDのアドレスを提供します。TLDサーバーは、.comや.netなど特定のトップレベルドメインに関連付けられたアドレスを持っています。セカンダリーサーバーは、TLDサーバーのバックアップとして機能し、もしTLDサーバーがダウンした場合にはドメイン名の解決を引き継ぎます。
この階層構造の恩恵により、DNSクエリはまずルートサーバーに送信されます。ルートサーバーは、対応するTLDサーバーのアドレスを返し、次にそのクエリは指定されたTLDサーバーに送信され、そのサーバーは特定のセカンダリーサーバーのアドレスを返します。最終的に、クエリはセカンダリーサーバーに送信され、ドメイン名に関連するIPアドレスが返されるのです。
最上位DNSサーバーの分散配置
最上位DNSサーバーの分散配置
最上位DNSサーバーは、インターネット全体でわずか13台のみ存在し、そのうちの9台はアメリカ国内に設置されています。このようにサーバーが集中しているため、1台のサーバーがダウンすると、世界中でインターネットの接続障害が発生する危険性があります。そこで、より堅牢なネットワークを構築するために、最上位DNSサーバーを世界中に分散して設置することが検討されています。現在、GoogleやAmazonなどの企業が、独自の最上位DNSサーバーを運営し、冗長性の向上に取り組んでいます。この取り組みによって、仮に1つのサーバーがダウンしても、他のサーバーがその役割を引き継ぐことができるため、インターネットの安定性が向上することが期待されています。
日本の最上位DNSサーバー
日本には、より上位のDNSサーバーを運営するrootネームサーバーと呼ばれる13台のサーバーが存在します。これらのサーバーは、インターネットにおける根本的な領域名システム(DNS)の階層の最上位を占めています。rootネームサーバーは、トップレベルドメイン(TLD)のIPアドレスを格納しており、例えば「com」や「jp」といった最上位ドメインを管理しています。つまり、これらのネームサーバーは、ウェブサイトや電子メールアドレスをIPアドレスに変換する際の最初のリクエストを受け取る重要な役割を果たしています。
DNSサーバーの別名
DNSサーバーの別名
DNSサーバーは「ネームサーバー」としても知られています。この名称は、DNSサーバーがインターネット上のドメイン名の「名前」を、それらの名前が属するIPアドレスという「アドレス」に変換する役割を果たしていることから来ています。この変換の過程は「名前解決」と呼ばれ、ユーザーがブラウザを通じてウェブサイトにアクセスする際に非常に重要です。したがって、「ネームサーバー」という用語は、DNSサーバーの基本的な機能を反映しているのです。