FQDNとは？その意味とDNSとの違いを解説

FQDNとは？その意味とDNSとの違いを解説

FQDNの定義

-FQDNの定義-

FQDN（Fully Qualified Domain Name）とは、インターネット上に存在するホストを特定するための完全なドメイン名です。この名称は階層的な構造を持ち、左から右に向かって読み取ります。各ラベルはホスト名、サブドメイン、トップレベルドメイン（TLD）をそれぞれ表しています。

例えば、「www.example.com」というFQDNは、ホスト名が「www」、サブドメインが「example」、そしてTLDが「com」であることを示しています。このようにFQDNは、特定のホストがインターネット上で一意に識別されるための重要な役割を果たします。

FQDNの構成

FQDN（Fully Qualified Domain Name）は、ドメイン階層の完全な名前を意味します。具体的には、FQDNはサブドメイン、ドメイン名、そしてトップレベルドメイン（TLD）から構成されています。

サブドメインは、FQDNの階層構造において最上位のドメイン（ルートドメイン）の下に位置する部分です。たとえば、「example.com」というFQDNでは、「example」がサブドメインとなります。

ドメイン名は、FQDNの中でサブドメインの下に位置する部分であり、例えば「example.com」というFQDNでは、「com」がドメイン名です。

そして、トップレベルドメイン（TLD）は、FQDNの階層構造の最下位にあたるドメインであり、「example.com」の場合、「com」がこのTLDに該当します。

FQDNの用途

FQDNの用途

FQDNは、さまざまな目的に使用されており、主な用途は以下の通りです。

• -Webサイトのホスティング- FQDNは、Webサイトをホストするためのドメイン名として利用されます。これにより、ユーザーはwww.example.comのような、覚えやすく理解しやすい名前を使ってWebサイトにアクセスすることができます。
• -メールの送信- FQDNは、メールアドレスの一部としても使用されます。これにより、メールサーバーは送信先に正しくメールを配信することができます。
• -ファイル共有- FQDNは、ファイル共有サーバーを識別するための重要な手段としても役立ちます。ユーザーはfiles.example.comのような簡便な名前でファイルにアクセスすることが可能です。
• -仮想プライベートネットワーク（VPN）- FQDNは、VPNサーバーを特定するためにも用いられます。これにより、クライアントは安全な接続を介してVPNサーバーにスムーズにアクセスできるようになります。
• -ネットワーク管理- FQDNは、ネットワーク内のデバイスを識別するためにも使用され、これによりネットワーク管理者は各デバイスを効率的に管理しやすくなります。

FQDNとDNSとの違い

FQDNとDNSとの違い

FQDNは完全修飾ドメイン名を表し、DNSの階層構造におけるドメイン名の完全なパスを示します。一方、DNS（ドメインネームシステム）は、ホスト名（FQDNの一部）をIPアドレス（数値的な識別子）に変換する分散型データベースシステムです。FQDNは、特定のホストやサービスを明確かつ一意に識別するためのものですが、DNSはインターネット上でドメイン名の解決を行うためのインフラストラクチャを提供します。言い換えれば、FQDNはDNSの階層構造内の具体的な位置を示す一方で、DNSはFQDNをIPアドレスに関連付けるための仕組みを提供するシステムです。

FQDNの解決

-FQDNの解決-

FQDNは、DNS（Domain Name System）によって解決されます。DNSは、ホスト名（FQDN）をIPアドレスに変換するための分散型ディレクトリサービスです。DNSサーバーは、指定されたドメインのホスト名に関連付けられたIPアドレスを含むデータベースを保持しています。

FQDNを解決する際、コンピューターはまずDNSサーバーにクエリを送信します。このDNSサーバーは、そのクエリを処理し、ホスト名に関連するIPアドレスを探し出します。IPアドレスが返されると、コンピューターはそのIPアドレスを使用して、対象のホストコンピューターと通信を行うことができます。DNSは、インターネット上のホスト名とIPアドレスとの関連付けを提供することにより、インターネットの機能を支える重要な役割を果たしています。