INSネットとは?NTTのISDN商用サービスを解説

ITの初心者
INSネットについて詳しく教えていただけますか?

IT・PC専門家
INSネットは、NTTが提供する商業用ISDNサービスの一種です。

ITの初心者
INSネットには、どんな種類が存在しているのでしょうか?

IT・PC専門家
INSネットには、主に「INSネット64」と「INSネット1500」という二つの主要なタイプがあります。INSネット64は個人向けのインターネット接続に適しており、対してINSネット1500は企業向けのデータ通信サービスとして利用されることが多いです。
INSネットの概要
NTTが展開しているINSネットは、ISDN(統合サービスデジタルネットワーク)に基づく商用サービスであり、特にビジネスや個人の通信ニーズに応えるために設計されています。このサービスは、「INSネット64」と「INSネット1500」の二種類を提供しており、前者は個人向けのインターネット接続に特化していますが、後者は光ファイバーを活用して企業向けのデータ通信を行うことができます。特にINSネット1500は、最大で23回線分の通信を同時に行うことができるため、多様なビジネスシーンにおけるニーズに応えることができるのが大きな特徴です。
INSネットの定義

INSネットとは、NTTが提供するISDNの商用サービスを指します。ISDN(Integrated Services Digital Network)は、音声やデータをデジタル信号に変換し、効率的に送受信することが可能なネットワークシステムです。このINSネットは、ISDN技術を活用し、従来の電話回線に比べて遥かに高速で、音声とデータを同時に送受信できるサービスを提供しています。主に二つのタイプが存在し、一つ目は「INSネット64」で、こちらは64kbpsのデータ伝送速度を持ち、音声とデータの同時伝送が可能です。もう一つの「INSネット1500」は、1.5Mbpsのデータ伝送速度を実現し、高速インターネット接続や映像配信などの用途に非常に適しています。
INSネットの種類と特徴

-INSネットの種類と特徴-
INSネットは大きく分けて二つのタイプに分類されます。
- -基本サービス(BRI)- 二本のツイストペア線を使用し、二つの音声チャネルと一つのデータチャネルを組み合わせたサービスです。この方式では、音声とデータの同時伝送が可能で、家庭や小規模オフィスに特に適しています。
- -専用サービス(PRI)- 四本のツイストペア線を使用し、音声チャネルを23(最大60)まで複数接続して提供されるサービスです。これは主に企業や組織間での大容量データ伝送に利用されます。
BRIは一般家庭向けのサービスとして位置づけられており、ADSLや光回線といったブロードバンドサービスが普及する以前は、インターネット接続の主流でした。一方、PRIは大量のデータを迅速に伝送する必要がある法人や組織向けのサービスです。さらに、INSネットには局内限定の「INSネット64」や、音声とデータの同時伝送が可能な「INSネット1500」といった他の種類も存在し、様々なニーズに応じた選択肢が用意されています。
INSネット64

-INSネット64-
NTTが提供するISDN商用サービス「INSネット」の中で、64kbpsの回線を二本束ねて128kbpsの高速通信を実現する「INSネット64」があります。このサービスは高画質な映像や音声の配信、高速データ通信に極めて適しています。
INSネット64は、従来のアナログ電話回線と比較して、データ通信速度が大幅に向上しています。そのため、企業や法人向けの高速インターネット接続や、映像会議、リモートワークなどの場面で幅広く利用されています。さらに、回線を束ねて使用することで、安定した高速通信が実現できるのも大きな利点とされています。
INSネット1500

INSネット1500は、NTTが提供するISDN(総合サービスデジタルネットワーク)に基づく商用サービスです。1988年にサービスを開始し、既存の電話回線を利用して、高速データ伝送や多機能電話サービスを実現しました。
INSネット1500は、加入者の自宅や事業所と電話局を接続する1.5Mbpsの専用回線を使用しており、これにより当時のアナログモデムを利用した56kbpsの通信速度と比較して、飛躍的に高速なデータ伝送が可能となりました。また、INSネット1500では、ビデオテックスやテレホンバンキングなど、多様なISDN機能を利用することができました。
INSネット1500は、日本におけるインターネットの黎明期を支えた重要なサービスであり、ISDN接続を通じて、高速インターネットへのアクセスやオンラインバンキング、ショッピングなどの新しい機能の利用を可能にしたのです。
INSネットのメリットとデメリット

INSネットのメリットとしてまず挙げられるのは、デジタルデータの高速伝送です。ISDN回線は、従来のアナログ電話回線に比べて大幅に高速で、データのやり取りがスムーズに行えるため、画像や動画の送信、リモートアクセスの迅速化、オンラインゲームなどの大容量データを必要とするサービスの快適な利用が実現可能です。また、同時に音声通話とデータ通信を行うことができるのもINSネットの大きな利点であり、これにより、仕事中に電話を受けながらインターネットを閲覧したり、ファイルのダウンロードを進めたりすることもできます。
一方で、INSネットにはいくつかのデメリットも存在します。まず、加入料や月額使用料が他のインターネット接続方法と比べて高額であるため、コスト面での負担が大きくなる可能性があります。また、利用可能な地域が限定的であり、特に地方ではサービスを利用できない場合が多いのも現実です。さらに、ISDN回線を利用するためには電話回線が必要であり、INSネットを利用するには別途電話回線の契約が必要である点も考慮する必要があります。
