デュプレックスシステムとは？障害対策のための仕組み
ITの初心者
先生、『duplex system』について詳しく教えていただけますか？
IT･PC専門家
もちろんです。これはコンピューターシステムの可用性を確保するための重要な対策手法の一つです。
ITの初心者
それでは、具体的にはどのような仕組みになっているのでしょうか？
IT･PC専門家
2つの同一のシステムを構築します。1つは稼働中で、もう1つはバックアップとして待機しています。万が一、障害が発生した場合には、バックアップシステムに瞬時に切り替えることができるため、サービスを中断することなく継続することが可能です。
duplex systemとは。
「デュプレックスシステム」という用語は、コンピュータや情報システムにおいて、障害が発生した場合に備えて同じ構成のシステムを2つ用意し、そのうちの一方を待機状態にしておくという仕組みを指します。「デュプレックス」という言葉には「二重」や「重複」といった意味が含まれており、障害時にシステムを冗長化することを目的としています。具体的には、ホットスタンバイ、ウォームスタンバイ、コールドスタンバイ、さらにはデュアルシステムなど、さまざまな方式が存在し、各状況に応じて最適な手法が選択されます。
デュプレックスシステムの概要
デュプレックスシステムの概要としては、障害が発生した際にシステムを停止することなく運用を継続するための仕組みです。このシステムは冗長化されており、一方が故障してももう一方がそれを補完することができるため、高い信頼性を確保しています。通常、2台のサーバーやネットワーク機器がデュプレックス構成で接続され、アクティブ/スタンバイまたはロードバランシングの方式で運用されます。アクティブ/スタンバイ方式では、一方がアクティブサーバーとして稼働し、もう一方がスタンバイサーバーとして待機しています。故障が発生すると、スタンバイサーバーが自動的に引き継ぐ仕組みになっています。一方、ロードバランシング方式では、両方のサーバーがアクティブであり、負荷を分散して処理することで、システムの停止を防ぎ、サービスの安定性を向上させる役割を果たします。
ホットスタンバイ : リアルタイムで待機するシステム
ホットスタンバイは、デュプレックスシステムにおける重要な障害対策メカニズムの一つです。この仕組みでは、アクティブなシステムと、リアルタイムで待機しているスタンバイシステムの2つのシステムが緊密に連携しています。アクティブシステムが障害を起こした場合、スタンバイシステムが瞬時に引き継ぎ、サービスを継続することができます。このため、ダウンタイムを最小限に抑えることができ、ビジネスの継続性が確保されます。ホットスタンバイは、ミッションクリティカルなアプリケーションやデータセンターで広く採用されており、システム障害に対する回復力を向上させるための重要な対策となっています。
ウォームスタンバイ : 部分的に準備された待機システム
ウォームスタンバイは、障害対策の一形態であり、一部のシステムコンポーネントを常にスタンバイ状態にしておくことにより、障害が発生した際に迅速に切り替えることが可能です。このスタンバイシステムは、プライマリシステムと一部のデータを同期しており、多くのケースにおいて、ユーザーはサービスの中断に気づくことなく切り替えが行われます。しかし、ウォームスタンバイはプライマリシステムと同様のリソースが必要となるため、コストやメンテナンス面での課題も存在します。
コールドスタンバイ : 無準備状態からの起動が必要な待機システム
コールドスタンバイとは、電源がオフの状態で動作していない待機システムの一種です。障害が発生した際には、システムを起動する必要があるため、起動プロセスには時間がかかってしまいます。これにより、障害発生からサービスの復旧までに長時間のサービス停止が発生する可能性があります。コールドスタンバイシステムは、障害発生時のバックアップ要件を満たすための低コストな解決策として利用できますが、起動に時間がかかるため、リアルタイムの障害に対する即時対応が求められる用途には適していません。
デュアルシステム : 完全冗長化したシステム
-デュアルシステム 完全冗長化したシステム-デュプレックスシステムは、障害対策を目的とした仕組みですが、その中でもデュアルシステムは、完全冗長化されたシステムと見なされています。つまり、システムの重要なコンポーネントが2つずつ存在しているため、一方のコンポーネントに障害が発生しても、もう一方のコンポーネントが冗長システムとして機能を担うことができ、システム全体としての機能を維持することができます。この冗長化によって、単一障害に対する高い耐障害性が確保され、システムの信頼性と可用性が大幅に向上します。