ノイマン型コンピュータとは?その構造と仕組み
ITの初心者
先生、『ノイマン型コンピューター』について詳しく教えていただけますか?
IT・PC専門家
『ノイマン型コンピューター』とは、演算、制御、記憶、そして入出力の機能を統合した構造を持ち、内部に蓄えられたプログラムに基づいて処理を行うコンピューターの基本的な形態の一つです。
ITの初心者
IT・PC専門家
その通りです。実際、現代においてほとんどのコンピューターはこの『ノイマン型コンピューター』の原則に従って設計されています。
ノイマン型コンピューターとは。
「ノイマン型コンピューター」という用語は、現代のコンピューターの基本的な構造を指します。この構造は、計算処理、制御、データの記憶、そして入出力といった機能から成り立っており、内部に保存されたプログラムに従って動作します。この概念は、ハンガリー出身の数学者であるジョン・フォン・ノイマンによって1946年に提唱されました。今日、主流のコンピューターのほとんどはこの構造に基づいており、対義語として「非ノイマン型コンピューター」が存在します。また、このタイプのコンピューターは「ノイマン型計算機」とも呼ばれています。
ノイマン型コンピュータの基本構造
ノイマン型コンピュータの基本的な構造は、中央処理装置(CPU)、メモリ、そして入出力デバイスという3つの主要コンポーネントを中心に成り立っています。
CPUは、コンピュータ全体の「頭脳」として機能し、計算処理や制御、命令の実行を行います。メモリは、データやプログラムを一時的に保存する「作業場」としての役割を果たします。そして、入出力デバイスは、外部の周辺機器やユーザーとの間でのデータ通信を可能にする重要な役割を担っています。
演算処理における役割
ノイマン型コンピュータにおける演算処理の役割を担うのは、中央処理装置(CPU)です。CPUは演算制御の中枢として機能し、プログラムで構成された命令を読み込み、解釈し、実行を行います。これらの命令には、加算、減算、乗算、除算といった基本的な算術演算が含まれており、これらを適切な順序で実行することによって、CPUは計算処理を行います。
CPUは、演算器と制御装置という2つの主要なコンポーネントから構成されています。演算器は算術演算や論理演算を実行する部分であり、制御装置はプログラムの命令を順次読み込み、演算器に指示を出して演算を実行させる部分です。このように、演算処理におけるCPUの役割は、プログラムに従って指定された演算を迅速かつ正確に実行することにより、計算を可能にすることです。
制御処理の仕組み
-制御処理の仕組み-
ノイマン型コンピュータにおける制御処理は、制御装置によって行われます。制御装置は、プログラムから命令を一つずつ取得し、それに基づいてさまざまなコンポーネントに指示を出します。具体的には、制御装置は演算装置に対して演算を実行するように指示したり、入出力装置にデータの読み込みや書き込みを行うよう指示したりします。この制御装置がコンピュータ全体の動作を管理し、命令が順番に実行されるように調整することで、コンピュータは多様なタスクを実行し、複雑な問題を解決する能力を持つのです。
記憶装置の機能
記憶装置は、コンピュータにおける重要なコンポーネントの一つであり、プログラムとデータを永続的に格納し、後にアクセスできるようにします。このコンポーネントは、オペレーティングシステムやアプリケーション、ユーザーが作成したファイルなど、さまざまなデータを保存します。記憶装置はデータをビット化して格納し、必要に応じて電子的または機械的に取得します。この仕組みにより、コンピュータは現在処理中のデータはもちろん、以前に処理したデータにもアクセスでき、効率的に操作を進めることが可能となります。
入出力処理の流れ
ノイマン型コンピュータにおける入出力処理は、以下の基本的な流れに従って実施されます。
1. -入出力要求の発生- ユーザーまたはプログラムが入出力処理を要求します。
2. -中央処理装置 (CPU) への通知- この入出力要求がCPUに通知されます。
3. -入出力コントローラの介入- CPUは入出力コントローラに制御権を移譲します。
4. -デバイスの選択- 入出力コントローラは入出力要求に基づいて適切な入出力デバイスを選びます。
5. -データの転送- 選定された入出力デバイスとコンピュータメモリの間でデータが転送されます。
6. -処理の完了通知- 入出力デバイスは処理が完了したことをCPUに通知します。
7. -CPU への制御権の返譲- CPUは再び入出力コントローラから制御権を取り戻します。
8. -入出力処理の終了- 最終的に、入出力処理が完了します。