OFDM(直交周波数分割多重)とは?

ITの初心者
先生、『直交周波数分割多重』は具体的にどういう意味ですか?

IT・PC専門家
OFDMは、データを複数の異なる周波数に分けて送信する技術です。これらの周波数をサブキャリアと呼んでいます。

ITの初心者

IT・PC専門家
OFDMでは、各サブキャリアにデータを載せるために正弦波を利用します。これにより、相互干渉を防ぎつつ、高効率でデータを伝送できます。
直交周波数分割多重とは。
「直交周波数分割多重(OFDM)とは、IT分野において、複数のデータを異なる周波数帯域に分けて同時に送信する技術のことを指します。」
OFDMの概要

-OFDMの概要-
OFDM(直交周波数分割多重)は、データをいくつかの周波数サブキャリアに分割するデジタル変調方式です。これらのサブキャリアは互いに直交しており、重なることなく同時に伝送される仕組みです。この並列伝送方式により、OFDMは非常に高いデータレートを実現可能です。
OFDMは多くのサブキャリアを利用することで、広帯域幅を効果的に活用します。各サブキャリアは狭い帯域幅を持ち、その中で特定のデータシンボルを送信します。これにより、帯域幅の使用効率が向上し、より多くのデータを送信できます。また、OFDMはマルチパスやフェージングといった無線伝搬路の劣化にも高い耐性を持っています。サブキャリアの多重化により、特定のサブキャリアでの干渉の影響を他のサブキャリアが軽減できるのです。
OFDMのメリット

OFDMのメリット
OFDMは、優れた周波数利用効率やマルチパスフェージングへの高耐性など、多くの利点を持っています。マルチパスフェージングとは、信号が異なる経路を通って受信される際に位相がずれる現象です。OFDMでは各サブキャリアの帯域幅が狭いため、マルチパスフェージングの影響を受けにくく、安定した通信が可能です。また、サブキャリアを直交させることで干渉を最小限に抑える効果もあります。さらに、OFDMは変調方式を適応的に選択できるため、低いビット誤り率(BER)でのデータ伝送が実現できます。
OFDMの用途

OFDMの用途
OFDMは非常に幅広い用途で使われています。具体的には、地上波デジタルテレビ放送(DVB-T)や従来の地上波アナログテレビ放送、ワイヤレスブロードバンドの規格であるWi-Fi(IEEE 802.11)、モバイル通信の規格であるLTE(Long Term Evolution)など、さまざまな分野で活用されています。さらに、OFDMは電力線通信やコンピュータネットワーク、レーダーシステムなど、高速データ伝送が求められる多くの領域でも非常に有用です。
OFDMの課題

-OFDMの課題-
OFDMは高いデータレートと耐干渉性を提供しますが、いくつかの課題も抱えています。
* -ピーク対平均電力比(PAPR)が高い- OFDMは高いPAPRを持ち、送信信号が過度に大きくなることがあります。これは送信機やアンテナにダメージを与える危険性があります。
* -周波数オフセット- OFDM信号は周波数オフセットにより受信機でのデコードが困難になる場合があります。このオフセットは、特に移動体通信のような動的環境で発生します。
* -非線形歪み- OFDM送信機やアンテナの影響で非線形歪みが生じ、受信信号の品質を低下させる要因となることがあります。
* -キャリアリーク- OFDM信号のキャリア周波数は他の無線システムからの干渉に対して脆弱であり、信号の損失やパフォーマンスの低下を引き起こす可能性があります。
* -高計算量- OFDM信号の変調と復調には高い計算量が必要なため、低消費電力のデバイスでの実装が難しくなることがあります。
OFDMの今後の展開

OFDMの未来には多くの期待が寄せられています。次世代の5G通信では、OFDMが基盤となる波形として採用される見込みです。これはOFDMが広い帯域幅と高いスペクトル効率を備えているからです。また、OFDMはIoT(モノのインターネット)への応用も期待され、IoT環境では多くの機器が同時に無線通信を行うため、干渉に強いOFDMが非常に適しています。さらに、OFDMは車載通信や衛星通信など、さまざまな分野でもその利用が検討されており、これらの分野では高速で大容量のデータ伝送が求められているため、OFDM技術が活用されることが期待されています。
